宮城から一気に青森県へと移動した私達。
岩手県観光を後回しにした理由が、今回参加した「八戸三社大祭」です。
青森県南部では一番大きなお祭りですが、今年はこの大祭について特別な年であったため、これははずせないということで見学に行きました。
ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録
「八戸三社大祭」は、1721年から300年近くも続く、国の重要無形民俗文化財にも指定されているお祭りです。
それが昨年11月末、「ユネスコ無形文化遺産」としても登録されることとなりました。
正確には「山・鉾・屋台行事」としての登録であり、全国33件の祭りがこれにあたります。
今年の八戸三社大祭は、ユネスコ無形文化遺産に登録されてから初めての開催です。
実際に展示されていた山車にも、登録を祝う内容のものが数多くありました。
まさに豪華絢爛!「八戸三社大祭」
会場に到着すると太鼓の音と子供達のお囃子の声が響きます。
この日は山車の一斉展示が行われる日で、山車が動き回ったりはしないためじっくり眺めることができました。
予想以上の大きさと精巧さ。迫力があります。
人の身長の数倍は軽々と超える高さ。
精巧に作られた人形から見下ろされる様は畏怖すら感じます。
怖がる子供も多いのではと思いきや、地元の子供達は慣れているのか、「凄ーい!」と普通に眺めていました。
今にも動き出しそうに見えますが、これ、動きます。
最近は安全性の問題から動きに限りがあるようですが、突然人形が動き出して驚くこともしばしばありました。
山車はトラックと一体になったような形状です。
サイドの部分にも細かい装飾がされており、どの角度から見ても華やか。
まさに豪華絢爛なお祭り。それだけに人出も物凄かったです。
特に人が集まる山車の前では、身動きがとりにくくなるほどでした。
子供達が太鼓を叩き、掛け声を上げる
山車の前では、祭りの間ずっと子供達が太鼓を叩きながらお囃子の掛け声をあげています。
時折1人ずつ交代して、太鼓やお囃子が途切れないよう工夫されているところもありました。
多くの子供達が参加しており、町全体が一体となって祭りを盛り上げている様子がよくわかります。
華やかでストーリー性のある山車
山車はとにかく華やか。見上げるほどのサイズ感と鮮やかな色彩で祭りを彩ります。
ストーリー性を持った飾りも多くありました。
たとえばこちらの山車は「名刀獅子王 頼政の元へ」というタイトル。
獅子王という刀は、恩賞として天皇から源頼政に下賜されたとものであるとの伝承があります。
人物の表情まで細かく再現されていますね。
こちらは昔話でおなじみの桃太郎。
やはりおなじみのものはお子さんに人気がある印象でした。
全体的に日本史にまつわる内容のものが多く、知識があるとさらに楽しめそうでした。
好きな武将が扱われていたりするとファンが集まるのかしら。
屋台も楽しめる 日本の典型的なお祭り
山車が展示されていた道沿いには多くの屋台が出店し、日本のお祭りらしい雰囲気を一挙に味わえます。
屋台を見ると夏だな〜という感じがしますね。
時代の流れか、古来の屋台とはちょっと違った、可愛らしい雰囲気のお店も。
こちらはずらりと行列もできていました。
話のタネにと1つ買ってみました。
物凄い光ってます。
ちなみに中身はブルーハワイです。
持って歩いていると注目を浴びること間違いなし。
というか持って道を歩いていると「何あの光ってるやつ!」と本当に注目を浴びて若干恥ずかしかったです。
インスタ映えしそうなメニューでした…!
毎年、祭りの間しか見ることのできない山車たち
八戸三社大祭の山車たちは、祭りの後、イベント等でも何度かお披露目されます。
その役目を終えた後は解体されてしまうそうで、毎年すべて新しいものが作られているんですね。
これだけ精巧につくられたものが解体されてしまうのは寂しい気もしますが、1度限りしか見られないからこそ、この祭りを毎年楽しみにしているという方も多いのではないでしょうか。
祭り中も登録されたことへの喜びに満ち溢れていて、ユネスコ無形文化遺産登録を祝う年に見学できたのは本当に良かったと思いました。
登録されたことで一層多くの方の目に触れる機会が増え、より伝統が長く続けば良いなと思います。
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