雪が降る前に北海道を巡回したいと思い一気に青森まで戻って来た私たちですが、北海道に渡る前に寄り道をすることにしました。
というのもどうしても観たい場所があったから。
それが今回訪れた、青森県南津軽郡にある田舎館村です。
田んぼアートのまち 田舎館村
青森県の中央部に位置する田舎館村。
まず町の名前に衝撃ですよね。田舎館って。
これ以上田舎を自称している地名は他にないのではないでしょうか。
実際には田舎だからその名前ということではなく、「稲作が盛んであったことから”稲家”という言葉から転じたものである」ですとか「蝦夷(えみし・古代の関東以北に住んでいた人々)住む場所の中心であったことから”夷中”と呼ばれ、それが転じたものである」といった説があるようです。
そんな田舎館村ですが、水田をキャンバスに見立てたアート「田んぼアート」が有名な場所です。
帰宅前に見頃を迎えたとのニュースを拝見し、是非観に行きたいと思っていました。
田んぼアートは稲が色づく時期にしか観られないもの。
先に北海道へ渡ってしまっては見逃してしまう!ということで急行しました。
道の駅そばにある「田舎館村 第2田んぼアート」会場
まず私たちが訪れたのは、道の駅いなかだてのすぐそばにある第2田んぼアート会場です。
道の駅は駐車場も広いため、お車でのアクセスはバッチリ!
写真の展望台に登り田んぼアートを一望できます。
ちなみに入場料は大人200円、小学生100円、小学生未満は無料です。
田舎館村 第2田んぼアート周辺は1日遊べるアクティビティが満載
これは余談ですが、道の駅いなかだての周辺は1日中でも遊べるアクティビティが満載でした。
写真の見るからにお子さんが喜びそうな遊具やアトラクションが並ぶ公園。
お子さんはこれだけでも1日過ごせそうですよね。
私たちが訪れた際も、近所の保育園から来ているのか、同じ帽子を被ったお子さんの団体さんが遊んでいました。
大人向けには広々としたパターゴルフ場。
道の駅ですのでもちろん産地直送の食材やご当地のお土産が購入できる売店や、美味しいレストランもあります。
地図を見るとお向かいにはウインズや博物館もあり、大人も子供も楽しめる遊びがぎゅっと詰まった場所になっています。
お天気の良い日に家族で遊びに来たくなりますね。
ちなみに道の駅の駐車場から田んぼアート会場までは数分歩く距離です。広大すぎる!
展望台に登るとそこには精巧で巨大すぎる田んぼアート!
展望台に上ると、そこには巨大で精巧な田んぼアート!
しっかりと色もついています。
実はこれ、何種類もの稲の品種を綺麗にわけて植えることで色の表現ができているんだそうです。
初めて見る色の稲もあります。
横幅がかなり広く、通常の画角ではカメラに収まりきりませんでした。
せっかくなのでパノラマで撮影した写真も掲載。
(見えづらい場合は画像をクリックしてご覧ください!)
テーマは桃太郎ですが、通常の写真だと鬼が収まりきってませんでしたね。鬼もちゃんといます!
鬼の赤色やたてがみ、牙の1本1本まで綺麗にラインが出ています。
しかも展望台から眺めた際の遠近法もしっかりと意識して作られているそうです。
細かい計算がなされているんですね。
視界いっぱいに広がる、初めて見る田んぼアートは壮大でした。
田舎館村 第2田んぼアート会場は田んぼアートだけじゃありません!
こちらの第2田んぼアート会場で観られるアートは、田んぼアートだけではありません!
このほぼ精巧に描かれた巨大なアート、実は全て石が並べられて作られています。
特に固定もされておらず、ただ石が並べられているだけなんだそうです。
台風が来ても大丈夫なんだろうか…。
今年は「惜しまれる人」とのテーマで、英国のダイアナ元妃と石原裕次郎さんの肖像画が描かれています。
どちらも写真を元に作られているためか、細かい影までくっきりとうつしだされています。
ちなみにこの石アートでの作品の題材は、村内の希望により決定するそうです。
それだけ惜しむ声が大きかったんですね。
石原裕次郎さんのアートのすぐ隣には、なぜか巨大な川柳が飾られています。
駐車場の中にあるので車との大きさの対比がよくわかります。
なぜここまでの大きさにしてしまったのか。壮大すぎる作品にただただ驚きです。
そしてこの川柳はどのような経緯で詠まれたものなんでしょうね。
特に会場に説明はありませんでした。
まるで石原裕次郎さんが川柳を詠んでいるようでちょっとシュールな光景。
第2会場があるならもちろん第1会場もあります!田舎館村 田んぼアート第1会場へ
道の駅いなかだての周辺が「第2田んぼアート会場」ということで御察しの方も多いかと思いますが、第1田んぼアート会場ももちろんあります!
第1田んぼアート会場は、田舎館村の駅を挟んだ反対側、田舎館村役場にあります。
こちらがその村役場です!
…ん?村役場???
どうみても立派なお城。ですが、これは村役場です。
田舎館村にはかつて「田舎館城」というお城があり、約400年前にこの辺り一帯を治めていたのだそう。
田舎館城の城主であった千徳掃部政武公を忍んで、今は無い田舎館城の天守閣のように村役場を再現したとのことで、こんな変わった村役場が出来上がりました。
建物自体がちょっとした見ものですね。
このビジュアルが話題を呼び、ミニチュアが作られている程の人気だそうです。
ちなみにこの天守閣にあたる部分にも入場することができます。
田んぼアートを眺める展望デッキへの入場とは別で料金がかかるのでご注意を。
田舎館村 第1田んぼアートは「ヤマタノオロチとスサノオノミコト」
第1田んぼアートのテーマは「ヤマタノオロチとスサノオノミコト」。
大迫力のヤマタノオロチと、ヤマタノオロチに立ち向かうスサノオノミコトの姿が描かれています。
先に観た桃太郎の田んぼアートよりもさらに繊細、精巧なアートです。
アートの規模があまりに大きく、道を挟んで2分割されています。
ヤマタノオロチの頭がちゃんと8個あって、しかも1匹はお酒を飲んでるんですよね。
細かいところまでこだわって作られています。
もちろんパノラマ写真も撮影。
第2田んぼアート会場以上に横幅が広く壮大で、写真に収めるのはなかなか大変です。
この迫力は現地に行かなければ伝わらないな〜と思います。
ちなみに絵の下に「青天の霹靂」「あさゆき」と文字が描かれていますが、これは青森のお米の品種です。
なぜ青森県民では無い私たちが知っているかというと、あちこちにこのようなポスターがあるからです。
お米でお米の品種の文字が作られているってちょっと面白いですね。他では観られない状況だと思います。
地上に降りればアートを近くで眺められます
田んぼアートや石のアートは、地上に降りることで近くでその状態を眺めることができます。
特に第1会場は、稲の品種まで細かく記載があり、色分けされている状況がわかりやすく確認できます。
地上で眺めて気づいたのですが、「青天の霹靂」の文字は青天の霹靂の品種で
、「あさゆき」の文字はあさゆきの品種で文字が描かれています。やっぱり芸が細かい!
ここまで手が込んでいますが、どのくらいの観光客がこれに気がつくのだろうか。
田んぼアートの過去作品も観たい!写真でならもちろん観られます
ここまで精巧な田んぼアートですが、稲の収穫時期がきてしまえばもちろん収穫され、アートはその年で役目を終えてしまいます。
そこで過去の作品は観られないのかと思いきや、それぞれの田んぼアート会場で、全過去作品の写真が展示されています。
観て驚き。最初はこのくらいの田んぼアートだったんですね。
現在のものと見比べると技術の向上が目覚ましいです。
それでも最初から綺麗に色分けがされています。
順番に観ていくと、少しずつ作画の技術が向上し、色数も増えていくのがわかります。
精巧なものも、面白いものも、その年ごとのセンスが光ります。
もう今ではきっと田んぼアートで描けない作品は無いんじゃ無いかなと思うくらいの技術ですね。
冬の田舎館村にも新たな動きが
稲の実る時期しか見ることのできない田んぼアート。
当然冬は雪で閉ざされてしまう青森県内です。
そこで、新たな動きとして冬の雪を生かしたアートが制作されるそうです!
昨年も期間限定で作成され、大好評に終わったのだとか。
雪が降れば消えてしまう、雪による泡沫のアート。
その映像が過去の田んぼアート作品と共に展示されていました。
丁寧に少しずつ描くことで完成された模様は、その繊細さと広大さで冬の田舎館村を彩ります。
この素敵な冬の田んぼアートですが、なんと今シーズンも開催が決定しているそうです。
しかも日付まで決まってる!
4日間限定のアートです。
そうですよね、雪が降ったり強い風が吹いてしまえば台無しになってしまうアートですから。
かなり先にはなりますが、良いお天気となりますように。
青森の夏の終わりを彩る「食べれるアート」は必見
ねぶた祭りが終わる頃に見頃を迎える田んぼアート作品。
青森の夏の終わりを美しいアートで飾るこの風景は、直接観なければその迫力はわからないものです。
青森の夏の祭りを見届けた後は、この田舎館村までちょっと足を運んで、壮大なアートを眺めて見るのはいかがでしょうか。
施設名 | 第1田んぼアート(田舎館村展望台) |
住所 | 青森県南津軽郡田舎館村田舎舘中辻123−1 |
電話番号 |
田舎館村観光課商工観光係 0172-58-2111(内線 242、243) |
駐車場 | 有 |
営業時間 |
時期や年度により異なる 2017年は6月5日~10月9日の開催(10月1日は休館) 営業時間は時期により9-17時もしくは8:30-18時 |
施設名 | 第2田んぼアート(弥生の里展望所) |
住所 | 青森県南津軽郡田舎館村高樋泉10 |
電話番号 |
田舎館村観光課商工観光係 0172-58-2111(内線 242、243) |
駐車場 | 有 |
営業時間 |
時期や年度により異なる 2017年は6月17日~10月9日の開催 営業時間は時期により9:00~17:00もしくは8:30~18:00 |
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