日本一周マガジンでは、船を使用しなければ行けない離島については現地で情報を仕入れてから訪問を検討することにしています。
今回最初に訪れる離島として検討したのが、石巻市にある田代島です。
猫が住む島 田代島
田代島は宮城県石巻市、石巻湾内にある島です。
田代島では古くから猫が大切にされてきており、猫の楽園とも紹介されるほど多くの猫が住んでいるとか。
私たちは2人とも猫は大好きなので、実際に訪れてみることにしました。
田代島へは船の利用が必須

田代島へは橋などはかかっていないため、船の利用が必須となります。
車を石巻に置いていく場合は、近隣に無料駐車場があるため、島へ旅をしている間は停めておくことができます。
まだ7月ということもあったため混雑はしておらず、予約なしでもすんなりと乗れました。
日帰りかつ歩きで島をまわるつもりだったため車は置いて行きましたが、お車を乗せる場合は事前予約が必須だそうです。
島内は特に駐車場なども見受けられませんでしたし、島の風景を楽しむためにも、歩きで行った方が良いのではないかと思います。
切符の購入は「網地島ライン」さんにて
切符は「網地島ライン(株)」さんの建物内にて、自動券売機が1台置かれています。
田代島への到着地は「大泊」「仁斗田」の2箇所があるのですが、私たちが訪問した際は「大泊」は工事中。
行けるのは「仁斗田」1箇所のみとなっていました。
両方の航路が開通した際には、同じ島でも行き先により向かう港が異なりますので注意が必要です。
両方行ける場合でも、猫を観に行くなら「仁斗田」を目指せば問題ないと思います。
建物内に待合スペースもあり
私たちが訪問した時期は往路・復路ともに1日4便のみ。
オンシーズンは増えることもあるようですが、乗り遅れないために早めの行動が大事になるので、待ち時間が当然発生してきます。
こちらの建物では座って待機できるスペースも設けられていました。
数は少ないですが有料コインロッカーも置かれている親切さ。
観光客に優しい配慮が嬉しいですね。
石巻の観光情報なんかも貼られていました。
船は室内席と室外席があります
実際にお時間が来て船に乗り込む際には、1階の室内の席、もしくは2階の室外の席を選んで座ることになります。
雨が降っていれば室内の席が良いですよね。
2階の室外席にも椅子が複数設けられていて、こちらでも座れるようになっています。
実際に乗ってみましたが、個人的にはお天気が良い時はぜひこの室外の席をオススメしたいです。
気持ちの良い海風や波の音を感じられ、より楽しい船旅が送れますよ。
田代島へ出航 ウミネコがお見送り
船が出航すると、大量のウミネコが船を囲むようにしてお見送りをしてくれます。
驚くことにめっちゃ距離が近い。
人に衝突しそうな勢いで近づいて来ます。
ウミネコに餌をあげている観光客がいたため、それ目当てで近づいて来ている部分もあるみたいです。
途中大きな船とすれ違ったのですが、大きな汽笛を鳴らしてくれました。
普段あまり船に乗らないのでわからないんですが、衝突しないようにする工夫なのかしら。
田代島へ到着 出迎えるのはやっぱり猫
気持ちの良い海風を感じながら広大な海の景色を楽しみ、40分ほどの航路を進みました。
見えて来た島が田代島です。
いきなり猫のモチーフがお出迎えです。
さすが猫島として有名な場所なだけあります。
もちろん本物の猫もいます。
観光客には目もくれずゆったりくつろいでいました。
写真を撮り忘れてしまったのですが、この場所には「ねこごはんお預かりBOX」というのがありまして、島の猫たちのためにキャットフードなどを寄贈できるようになっていました。
持ってくればよかったなーと後悔。
島へ進むルートは複数 ただし工事中
島に上陸すると道が二手に別れています。
観光客向けに猫の多い道、少ない道を教えてくれています。
ただし猫の多いルートは工事中でした。
石巻市は震災の影響も甚大な地域ですし、まだまだ直している途中なのかもしれませんね。
まずは1.2キロほど先にあるという猫神様を目指してみることにしました。
道のりは意外と険しい
最初は景色を楽しみながら海岸沿いの道を歩いていました。
漁で生計を立てている方も多い街とのことで船もたくさんとまっていますね。
先を進むとどんどん坂が急になり、カーブも多くなります。
車通りは片手で数えられるほどでしたが、舗装された山道を歩くことになります。
ふと横を見れば竹林。
木々も鬱蒼と生い茂り、森林浴をしている気分にもなります。
1.2キロとは書いてありましたが、坂道が多いためかなり長く感じます。
本当に道が合ってるのかな…?と不安になって来たところで案内が。
ただしこの案内から先も結構歩きました。
私はスニーカーで来ていたんですが、本当に正解だったと思いました。
あんまり華奢な靴だと足が痛くなりそうです。
とはいえ植物を眺めながら、いいお天気を楽しみながら歩けばそれも楽しい散歩。
ただし蚊が結構多かったので、虫除けスプレーは必須です!
分かれ道には案内があるので迷いませんでした。
40分ほどかけて猫神様へ
港から40分ほど歩くと猫神様の案内が見えて来ました。
猫神様の由来がここに記してあります。
錨を作っていた際に不慮の事故に巻き込まれて無くなった猫を悼み、猫神様として祀ったのが最初とのこと。
毎年供物として鮪を捧げているとか。猫神様らしいですね。
多くの石や猫にまつわるものが供えてありました。
物音に気づき集まる猫たち
港からの道中は全く猫には遭遇しませんでした。
車通りもあるところだったので遭遇しなくてある意味よかったなと思っていたのですが、神社に到着してすぐのこと。
神社を見学していると遠くからにゃあにゃあと可愛らしい鳴き声が。
物音を聞きつけて少し離れたところから、猫が数匹駆けつけて来ました。
あっという間に猫に囲まれました。ここが天国か…!
そのうちの1匹のこの子は人に慣れているのか、ものすごい距離を詰めて来てびっくりしました。
隣に座り込む。ち、近い…!
そして初対面にして尻を差し出される。
こんな友好的な野良猫はほんと珍しいですね。
猫たちが島の皆さんに大切にされているのがよくわかります。
尻尾の付け根をぽんぽんっとされるのがお好きな猫ちゃんは多いので、その通りにしたところご満悦の様子。
ゴロゴロゴロゴロ。
今回の道中出会った中でもっとも撫でられるのが好きで人懐っこい子でした。
可愛いなあ。
名残惜しくも島の駅を目指す
しばらくにゃあにゃあ鳴いていてかなり名残惜しかったのですが、船の時間もあるため、島のえきを目指して移動することに。
この後ちょっとだけ後ろを付いて来てくれたのが愛おしかったです。
もっとたっぷり遊んであげたかったなぁ。
ここまでくれば島の駅もすぐ
猫神様周辺から急に猫と出会うようになりました。
猫神様から数分歩くと島のえきに到着します。
島に到着した直後の案内にあった場所です。
もともと学校があった場所とのことでその片鱗も。
二宮金次郎像ってものすごく久々に見ました。
お子さんが像の真似をして危険行為をしないよう、最近ではこの形の像はなくなりつつありますね。
私が子供の頃はこれが歩き出すとかいう学校の怪談が定番だったので、ちょっと寂しいです。
島のえき内でも猫たちがお出迎え
施設の入り口から視線を感じると思ったら、こんな可愛いお出迎えが。
前足がちょっと出てるのが可愛い…。
こっちの子にはかなり警戒されちゃいました。
ここにいる猫ちゃんたちは島のえきの飼い猫みたいですが、お名前を聞きそびれてしまいました…。
島の駅では休憩やお土産の購入が可能
島のえきでは休憩を取るスペースがあり、ここで売られている軽食はもちろんのこと、持ち込みのお弁当などを食べても良いそうです。
お外にも席があり、灰皿も置かれていたため、喫煙者の方はこちらでタバコが吸えます。
飲み物の自動販売機もありました。
お手洗いもあります。ここまで猫のモチーフ!
トイレットペーパーホルダーまで猫ちゃんなのが徹底してるなーと思いました。
震災後に作られた施設とのことで、全体的に真新しいです。
中のお土産コーナーは猫グッズがズラリ。
島がテレビで紹介された際の映像も流れていました。
ここでしか買えない猫グッズも多数あります。
日本一周中でなければ買い込んでいたところです。
旅程がまだまだ最初の方ということもあり荷物を増やせず。うう、惜しかった…。
猫に癒されながらカフェタイム
私たちは特にお弁当は持っていなかったので、島の駅内でデザートをいただきながら休憩を取ることに。
注文はカウンターで行います。
カウンターに行くと、先ほどお出迎えをしてくれた猫ちゃんが羊に変わっていました。
まさに看板猫たる堂々とした姿。いや、看板羊?笑
この日は暑かったため、けんちゃんはかき氷で涼を取っていました。
ミルク入りも選べます。
私はケーキセットをチョイス。
日替わりのケーキもあるそうで、この日は桃とりんごのケーキでした。
食器まで猫なのが可愛い。
ケーキセットを頼む方は要注意
ケーキセットを注文される方は気をつけてください。
とんでもない誘惑が待ってます。
さっき警戒心を露わにしていた子がこんな近くに。
大きな目でじっとこっちを見つめて来ます。
こっち(ケーキ)を。
すごい狙われてるー!
時折ニャアと鳴いて、見つめられて、全力でおねだりされます。
あげたいんだけど身体に毒だからダメー!ってことで、この可愛らしい誘惑に耐えるのは本当に忍びなかったです。笑
ちなみにこの後、他のお客さんのケーキを横取りしようとしたところをご主人に見つかり収監されていました。お気の毒に。
入れ替わりで隣のケージに入っていた子が解放されました。
この子です。黒い子と仲が良くないのかしら。
隅っこのケージに入っていて、かつずっと大人しくしていたので全く気づかなかった…。
可愛らしい姿を見せてくれる猫たち
この2匹は仲がいいみたいで、動きが揃ったりじゃれたり、毛づくろいしたりと、色々な可愛らしい姿を見せてくれました。
島のえき内に猫じゃらしが置かれているのですが、ご主人や観光客にたっぷり遊んでもらっています。
動くのが好きなのかよくじゃれてくれます。
終始暖かい雰囲気で、またぜひ来たいなー!と心から思う場所でした。
船の時間を考慮し先へ
船の時間もあるため、今度は来た道と反対側にある猫の多い町側を目指し進みます。
今度は下り道が多くなるので気分的にはちょっぴり楽。
反対側の道の方がやはり猫との遭遇率は高いですね。
工事をしていなければこちら側からくるのがいいでしょう。
この子は顎がお好きみたいで首が痛いんじゃない?ってくらい顔を差し出して来ました。癒し。
住宅エリアはもっとも猫が多い
工事をしていて行けなかった場所ですが、案内通りもっとも猫が多い地域でした。
猫たちが自然に過ごしている姿が見られます。
縄張り争いなんかもあるのか、この辺りの猫は若干警戒心が強いですね。
じっとこちらの様子を伺ってくる子がほとんどでした。
こちらの猫は島民の方に「ほくろちゃん」の愛称で親しまれている子だそうです。
鼻の横にほくろのような模様があるのが特徴。
それにしても美人さんです。
カメラを向けたらピタッと立ち止まってくれました。いいこ。
こんな一触即発な瞬間も。
片方が逃げてことなきを得ました。
まわり込めばフェリー乗り場まで行けました
特に案内は出ていなかったのですが、工事している箇所を迂回すればフェリー乗り場までたどり着くことができました。
行きもこっちから行けばよかった…!
船が来る時間まではフェリー乗り場周辺の子達を眺めつつ休憩。
待合室もあります。
待合室があっても、猫たちは基本外にいるのでどうしてもそっちを見ちゃうんですよね。
この子は最終的にPUMAのロゴのような寝相に。
猫が好きな方にはぜひ訪れてほしい、猫の楽園
フェリーに乗って移動というハードルはありましたが、行って本当に良かったと思える、暖かくゆったりとした時間が流れる島でした。
猫好きの方には特に必見の観光スポットです!
可愛らしく人懐こい猫ちゃんたちに癒されること間違いなしですよ。
歩きやすい服装で行くことを忘れずに!
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